第5回読書会 るる編

ジョイラッククラブ  エィミー タン

私はこんな風にして親に育てられたんだなあ、と思いました。親の影響というのは普段は気がつかないものですが、中国人の母に日本で育てられたというちょっと普通とは違う環境で育った私は、小さい時から自分が他の人とは違うということを感じていたし、「ちょっと変わった人」というレッテルを貼られました。長じてこの「ちょっと変わった人」というのは大変便利で、何をしても「彼女はちょっと変わっているから」というひと言でかたずけられました。
私の母は中国の東北の出身で兄弟姉妹が多く7人兄弟でした。母の小さい頃に内戦があり祖母が全員の洋服の裏地に宝石類を縫い付け、その宝石で家族が3年間凌いだと言う話を聞いたことがありました。ジョイラッククラブにも同じような件があり、「本当のことだったんだ」と思わされました。中国で儒教の教えを柱として育てられた母にとって、親に尽くすというのは当たり前でしたが日本人の父と結婚をしてからは夫に尽くすということも当たり前だった様に思えます。その父について25歳の時に日本に渡った時は両親を残しどれほど苦しんだかと思います。そんな母が日本で子供達を育てるのはどんなに大変だったことでしょうか。まさしくジョイラッククラブを地でいくような体験をしたことは想像に難くないほどです。私もそれほど悪い娘ではありませんでしたが、自由奔放な娘は母の心配の種だったかもしれません。

ちょっと変わった日本人の私は現在オーストラリア人と結婚をしてオーストラリアで暮らしています。私の子供達も日本と中国をベースにした色んな影響があることは自分の経験からも間違いないように思います。それは簡単に見える食習慣や行事習慣だけではありません。例えば子供が小さい時に通っていた地元のプレイグループでの事です。自分の子供が玩具で遊んでいる時に、他の子供がやってきたとき思わず「その玩具貸してあげたら?」と言ってしまいました。でもオーストラリア人の友人を見ていると、「今家の子が使っているから後でね」なんて言ったり、「シェアーしたら」なんて子供に言っています。自分の子供を後回しにしたのは日本の「謙遜」から来ているのだと思いますが、子供からしたらあまり良いことではないように思います。

ジョイラッククラブを20年ほど前に読んだときは、娘の気持ちになって読んでいましたが、今回は親の気持ちになって読んでいる自分がいることに驚いているほどです。幸いオーストラリアはいろんな国からの移住者が多く国際結婚をしている夫婦も大変多い。その子供達は国際色豊かです。子供達には願わくばどんな環境でものびのびと自分らしくあってほしいと思います。


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