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第11回読書会 るる編
2015-07-02 (木) | 編集 |
三浦 しをん  神去(かむさり)なあなあ日常

日本の田舎や、田舎の風習、そして林業の話。特に林業は目先の数年や数十年のことではなく、自分の代から次の代、そしてその先の代のことまでも考えなければなりません。壮大なスケールの計画が必要なんですね。気が遠くなるような話です。10年以上前に九州の福岡に友人を訪ねて旅行したときの話です。日本もどんどん山から木を切り出して、切った所に木を植えるという事をしていました。なんて素晴らしいことをしているのだろうと思っていたのですが、なんと植えたのは杉や松の常緑樹でした。これが今花粉となり皆さんも知っているように花粉症を引き起こしました。又山の状態はどうかというと常緑樹は枯れないので腐葉土が出来ず山の土事態がどんどん栄養分がなくなり立ち枯れていくとのことでした。今まで人の手を借りず自然に生えていた木は、季節になると葉が落ち、その為に太陽の光が樹の根っこまで当り、雨が降り風が吹き、枯葉が自然と土にかえりそこに沢山の虫達が生息し樹の周りの土を掘り起こし糞を散布しながら腐葉土となり栄養を与えていたのが、枯葉はない、太陽はささないという土が痩せ細り死んでいくサイクルになる一方だと聞きました。これこそまさしく目の前のことだけを見て、山に木を植えればいい、常緑樹なら一年中緑だからと考えた結果に違いありません。なんと近眼的な考え方だったのでしょうか。なんだか国の政策とは思えないような失敗です。きっとこの本に出てくるような田舎の老人、田舎の風習、今までのやり方を無視して、役所仕事的に合理的に処理してきた結果なのでしょう。それに比べると物語の中の田舎の人間のなんと逞しいことか、生活の知恵と勇気、そして時代に流されない強い意思がある。願わくばこんな人達がまだまだ沢山いるようにとつい思ってしまいました。

余談ですが、物語中に出てくるお昼に持っていく特大のおにぎり。朝早くから家を出たら夜まで帰って来られないためだったのですね。そうとは知らなかったのですが実は出会ったことがあります。普通のおにぎりは手の平サイズですが、このおにぎりは人の顔くらいの大きさがあります。そして中身の具にいたっては梅干し、鮭、おかか、たらこ、各種お新香、場合によっては鳥からあげ、サイコロステーキ、コロッケなんていうものが入っていました。ああ、懐かしいなあ。加賀屋さんまだやっているかなあ?場所が連れ込みホテルのあっちトルコのこっちというのも懐かしい、ローカルな話でごめんなさい。

東田 直樹 自閉症の僕が跳びはねる理由

ものすごいドキュメンタリーがでました。かつて自閉症は性格的に問題がある、知能が低いものとされていましたが今ではしっかり医学的に証明もされています。同じように知能が低いとされていた身体障害者にも実は知能は高いけれども、コミュニケーションが出来ないという脳の一部に障害があることがだんだんと判明されてきています。東田直樹より前に日木るなちゃんのことをすでに知っていたので、どのようにしてコミュニケーションスキルを獲得していくのか、自分の言葉をどのようにして発信していくのかという事に非常に興味を持っていました。本だと思って読むと少しも面白いところはありませんが、障害者がその障害を克服して、心の内を吐露したドキュメンタリーだと知るとこれは途方もなくすごいものだと思うことが出来ます。常日頃、意識せずに会話をしたり人とのコミュニケーションをしている自分ですが、意思伝達がいかに大事なことなのかを今更のように思い知り、自分の言葉にもっと責任を持つべきだと改めて思いました。

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